「AV女優は皆ガッツリ稼いでいる」といったイメージは幻想だ。
1本のAVに出演し100万円レベルで稼げるのはごく一部、トップクラスの単体女優のみ。
その他大多数のAV女優たちは1本5万円からの報酬というパターンも少なくない。
出演料だけで生計を立てることすら難しく、リアルファンサービスである握手会やサイン会などのイベント収入を頼りとしている。
しかしここ数年のコロナ禍によって、AV業界には大きな変革が訪れた。
コロナ禍で多くの「トップクラスではない」AV女優たちを襲ったのが、風俗産業の低迷によりAV業界に流れ込んできた風俗嬢たちによる競合の増加。
さらにはリアルファンサービスの中止、延期、規模の縮小という大打撃。
ただでさえ出演料だけでは生計の立たなかった彼女たちの経済状況は一気に悪化した。
しかし彼女たちはあきらめることなく、コロナ禍だからこその新しい稼ぎ方に着手。
それが、脱がずに稼ぐエロ系インフルエンサーである。
17LIVE(イチナナライブ)やPococha(ポコチャ)、BIGOLIVE(ビゴライブ)、ふわっちなどのライブ配信アプリで「AV女優」の肩書を活用し、リスナーからの投げ銭で稼ぐ。
当然のことながら過度な露出やセクシーな演出は無い。
TwitterをはじめとするSNSでフォロワーたちとフランクに交流しさらにファン層を広げ、自身のライブ配信アカウントへの流入を狙う。
<お金のイメージ画像>
ただ、ここで疑問に感じるのはやはりライブ配信による収入額だ。
コロナ禍以前はリアルファンサービスである撮影会において、トップクラスではないAV女優たちでもファンたちが支払う費用から数時間3~5万円ほどの収入が期待できた。
しかしライブ配信では、リスナーがライバーと直接触れ合うことはない。
この状況下でファンたちはどの程度お金を使い、AV女優はどの程度の収益を上げることができるのだろうか。
ライブ配信アプリPocochaにて配信を行っているAV女優兼ストリッパーの真白望実さんの場合、人気度やライバーレベルを総合したランクは最上位にあたるSランク帯。
数多くのライバーが存在する中で快挙と言えるレベルだ。
PocochaのSランク帯ライバーの平均月収額は50万円~100万円以上と言われており、ライブ配信だけでもかなりの収入になっていることが予想される。
彼女のユーザーページを見てみても月に10万コイン以上、現金換算で11万円以上使っているファンが何人も見受けられ、どうやらファンにとって「直接触れ合えるかどうか」は推し女優にかけるお金にそこまで影響を与えないらしい。
また、ライブ配信とは別にファンサイトで収益を上げているAV女優たちも少なくない。
ファンサイトにおいては有料プランのフォロワー獲得や自分のコンテンツがダウンロードされると、それが女優側の収入につながる。
ファンサイトを活用し、月収300万円を稼ぐエロ系インフルエンサーも登場した。
「SNSでは絶対に見られないあんな所やこんな所を見せちゃいます♡ファンサイトの皆さんにしか味わえないような経験とかもいっぱいさせてあげちゃうね…//」
国内ファンサイト「Fantia」にてオフィシャルファンクラブを運営している現役AV女優の里見ゆりあさん。
彼女の言葉はAV女優がリアルファンサービス以外でも収益を上げられる理由すべてを総括している。
そもそも撮影会や握手会にファンたちが集まるのも、自分が応援するAV女優のオフショット、AVでは見られない姿を見ることで特別感を得るという側面が強いのだろう。
直接会うという経験ももちろん素晴らしいものではあるが、時間を限定せずお気に入りの女優を常に近くに感じ、リアルタイムで特別な姿を見ることができる満足感も同等に素晴らしいものなのかもしれない。
<お金を持つ女性のイメージ画像>
従来のファンサービスのようにリアルで会わずとも、ライブ配信ではAVで見ることのできないプライベートな姿。
さらにファンサイトにおいてはライブ配信でも見ることのできない特別な限定コンテンツを公開し収入を得ているAV女優たち。
直接会えない状況下でもファンの心を満たし応援したい気持ちを刺激し、収入へとつなげるシステムが構築されているように感じる。
もはや「AV女優」は、知名度を上げ自己プロデュースで稼ぐための登竜門と言っても過言ではないかもしれない。
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